シノアリスの公式サイトにて、アリスシナリオの一部が公開されました。
手掛けているのはもちろん「ヨコオタロウ氏」です。
シナリオについては下記を御覧ください。

アリスのシナリオ(一部)


第一章


シナリオ 第一節
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アリスは目覚める。
<漆黒>の中。<薄暗>い音。<血>の匂い。
この世界がどこなのかは知らない。
だが為すべき事は判っていた。
自分を生み出した<作者>……
ルイス・キャロルを<復活>させる事。

そしてアリスは知っていた。

その<願い>を成し遂げる為には
他のキャラクター達を
【全て殺す】必要がある
という事を。
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小シナリオ 第二節
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痛みは感じない。
この願いが、呪われていると知っているから。
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小シナリオ 第三節
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躊躇う事は許されない。
もし滅ぼさなければ、
滅ぼされるだけだから。
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小シナリオ 第四節
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この右腕が壊れようとも。
この左腕が裂けようとも。
諦めはしない。
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小シナリオ 第五節
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痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。

痛い。痛い。痛い。痛い。痛い。
その叫びを受け止める。
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小シナリオ 第六節
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許して欲しいなどと
身勝手な願いは持たない。
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小シナリオ 第七節
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怖い。
このまま、あの人に会えない事が。
このまま、真実を知ってしまう事が。
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小シナリオ 第八節
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永遠に戦い続ける私と、
永遠に倒され続ける敵。
どちらが幸せなのだろう。
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小シナリオ 第九節
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あの人に、
会いたい。
会いたい。
会いたい。
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シナリオ 第十節
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判っていた。
誰かを<救い>たければ、
誰かを<犠牲>にしなくてはいけない。
けれど本当にいいのだろうか?
これだけ多くの<命>を奪い、
これだけ<苦痛>を集めて、
その上に成り立つ<救済>など
<許されない>はずなのに……
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シナリオ 終節
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ナイトメアに突き立てた刃から
ドロリとした<黒い血>が流れ出す。
<断末魔>の叫び。
震えながら<滅びる魂>。
だが、覚悟を決めた。
この惨劇は「彼」を復活させる
<唯一の手段>だから。

【束縛】。
それは、アリスを縛る、運命の鎖。
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第二章


シナリオ 第一節
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奇妙な人形達の声が聞こえる。

「フフフ……愉快愉快デス……」
「<囚われ>ていますね」
「作者を助ければ全てが終わると」
「<信じて>いマスネ!」
自覚していた。
ただ、答えの無い<虚空>で彷徨う事に耐えられなかったのだ。

だから、私は戦う。
たとえこの願いが
【束縛】と呼ばれる
感情の化物だろうとも。
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小シナリオ 第二節
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理解されないだろう。この想いは。
私は歪んでいる。私は歪んでいる。
それだけは知っている。
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小シナリオ 第三節
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彼に逢えなくてもいい。
彼に愛されなくてもいい。
そこに、生きていてさえくれれば。
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小シナリオ 第四節
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失い続ける痛みと代償が、
私がまだ戦っている事を
知らせてくれる。
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小シナリオ 第五節
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救われたいとは思っていない。
ただ、あの人さえいてくれれば。
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小シナリオ 第六節
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どうしてこんなに不安なんだろう。
どうしてこんなに寂しいんだろう。
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小シナリオ 第七節
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自分も世界も間違っている。
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小シナリオ 第八節
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夢想する。ある日の幸せを。
幾多の屍を乗り越えて手に入れた
優しい光の平穏を。
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小シナリオ 第九節
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願いを叶えてしまったら……
私はどうなってしまうのだろうか。
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シナリオ 第十節
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そうだ。繰り返される物語の
<輪廻>の中で、私は孤独だったのだ。永遠に続く壊れた世界。その中に差し込む一条の希望が作者による<救済>だったのだ。

既に死した人間を生き返らせる事が世界の理に逆らっている事は知っている。

だが、構わない。
もう、私は<全てを失って>しまっているのだから。
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シナリオ 終節
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亡霊が叫び声を上げながら消えてゆく。<痛み>と<怨嗟>の残響が、ライブラリ世界の中に広がって消えた。

「殺してスッキリデスよね?」
「デモいいの?本当に良イノ?」

<黙れ>。
騒がしい人形達に剣を向け、伝える。
せめて呪いの魂が消えるまで。

ギシンとアンキは、その顔に
<汚れた笑み>を貼り付けたままゆっくりと存在を消していった。
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公式サイト→http://sinoalice.jp/special/scenario.php